2023年度大学入学共通テストについて(国語)

2023度の大学入学共通テスト国語の所感を述べたいと思います。

自分自身で解いてみた感想としましては、2022年度と比べ評論文のみが難化、小説、古文、漢文はやや易化という風に感じられました。

当塾の生徒達もやはり同様に感じたようで、評論文で少し手間取ったとはいえ、ある程度満足行く結果を得られましたが、模試や過去問で安定して9割前後取れていた生徒が評論文で少し落としてしまい、普段よりも点を落としてしまったというのが正直な結果です。

国語は80分間で評論文、小説、古文、漢文を正確に解く必要があるので、時間との勝負という側面も非常に大きいです。それなら速く読む練習をするだけで良いのかというと、それよりも丁寧に読み一度で内容を理解することの方が大切です。なぜなら、本文を読む時間を多く取ったとしても、問題を数秒で回答することができれば、かかる時間は大幅に減るからです。字面だけを追って本文を高速で読むことができていると感じても、問題に取り組むたびに何度も読み直していては元も子もありません。

では、普段どのように現代文を学習しなければいけないかというと、本文にとって重要な文を見抜く力をつけるということです。試験毎に同じ文章がでてくることはほぼあり得ない国語ですが、重要な文の表現方法はある程度パターン化されているので、様々な文章に触れパターンに慣れることができるようになると、問題を見る前であっても、線部と重要な文との兼ね合いから、大まかな解答を文章を読み進めながら考えることができるようになります。そうすると解答作業は、本文を読んでいるときにある程度考えた解答に近いものを探していくという作業になるので、問題自体はすぐに解き終わるということになります。

古文漢文に関しましては、重要な文を見抜くということが現代文と同様に大事ではあるのですが、それよりも普段から丁寧に全訳をする練習をし、現代語訳がある程度完璧にできるようになると、内容自体は難解なものではありませんので、満点近く取れる科目になっていくと思います。