生徒指導所感

以前「高校生留学体験記」でご紹介しました私の次男が、大学院進学までの期間限定ではありますが、教室で助手をしています。日々、指導のサポートをする中で、私とは違う視点で生徒を観察している部分もありますので、所感を書いてもらいました。参考にしていただければ、幸いです。

昨年12月に卒業論文の口頭試験を終えて、無事にハンガリーでの大学生活に一区切りを打つことができました。

それまでの半年間、大学の必修でインターンシップ期間があり、私はワイズ英語塾でハンガリーで培ってきた英語力を、助手として生徒たちのサポートをすることで活かしてきました。今現在も大学院に行くための空白期間中なので、引き続きお手伝いさせてもらっています。英語を学ぶ身から教える身になり、何が英語能力アップにつながるのか徐々にではありますが、気づいたことが何点かありますので、ここで紹介させていただきます。

まず、英語というものは言語であり、その言語をいくら理解していても相手に伝わらなければ意味がありません。その点において、発音というものは非常に重要です。生徒さんが私のもとに音読をしに来る際、よく注意することがいくつかあります。一つは、theの発音、「ザ」と「ジ」です。ご存知の通り、theの後に来る英単語が母音で始まるときには「ジ」と読み、そのほかの場合が「ザ」と読みます。何もわからずにただ読んでいる生徒さんは、すべて「ザ」で通そうとするので、私はその都度訂正しています。普段からtheの発音を気を付ける(名詞を冠詞とともに覚える)ことにより、長文であっても短文であっても単語をひとつづつ区切るのではなく、まとまりごとに読む癖がつき、一見複雑そうな文でも容易に理解できる第一歩になります。

二つ目は、英単語の母音の発音です。例えば、walkとworkの発音はそれぞれ「ウォーク」と「ワーク」なのですが、英単語をローマ字読みにしてみると「ワーク」と「ウォーク」で逆になってしまいます。非常に多くの生徒が特にworkを「ウォーク」と読みがちな傾向にあります。私自身も、大学に入ってからというもの、英語をたまにローマ字読みすることもあり、相手に聞き返されることが頻繁にありました。英語には英語独自の発音があり、日本人にとってはまず最初に習うであろうローマ字読みを使ってしまう習性がよくあります。今現在発音に自信がなくても、まず発音記号から学び、正確なイントネーションで日々音読することで、将来外国人と会話する際にも、必ず理解してもらうことが容易になるはずです。

ハンガリーでの生活での日常会話において、私は非常にレベルの低い位置にあったと思っていました。当初は本当に言いたいことを伝えることができず、常にあいまいな言葉で終わらせていましたが、それでは無理があるということをひしひしと感じてきて、一度伝わらなかったことは難しい英語を使わず、ひたすらその一番重要な言い分に到達するように、ストーリー性を交えて簡単な英語を駆使する、という話し方に変えていきました。当然話す時間は長くなり、途中で訳が分からなくなることもたまにありましたが、相手に伝わりさえすれば、どんな支離滅裂なことを言ったとしても問題ありませんでした。それよりも、このスタイルに変えたことにより、意思疎通がはるかにうまくいくようになったことの方が大きかったです。おかげで、現地で出会った人たちとも、今では自信をもって友人と言える人が何人もできました。もし常日頃の会話があいまいなままであれば、その分相手との関係性も、友人とはとても呼べないほど、あいまいなままに終わっていたことでしょう。その経験からも、自分の語彙知識を増やすことはもちろん大切ですが、簡単な語彙を組み合わせて「頻繁に使う」ことは、思いや考えを相手に伝える発信力を上げる上で不可欠な訓練だと思います。

現在の高校・大学入試ではスピーキングはあまり主流ではありませんが、近い将来それもレベルの高い学校の受験になればなるほど重要になってくると思います。英検でも3級からスピーキングは二次試験で実施され、ライティングも今年度から導入されています。ライティングにおいても、採点者に伝わらなければもちろん得点は減っていきます。その点において、音読は英語力をさらにあげる極めて重要な練習法と考えます。

ワイズでは、生徒たちに英語を教えることにより、今まで盲点だったことをたくさん再発見することができています。これからも、生徒さんの英語力の向上を手助けし、グローバルな世界へ羽ばたく人材を一人でも多く生み出していけるよう精進してまいります。