国語について

この8月より、高校生を対象に専任担当による国語指導を開始しています。国語は文系学部を受験する生徒はもとより、理系志望であっても、センター試験での配点が英語と同様に高いため、できれば高得点しておきたい教科には違いありません。一方、国語が苦手な高校生は、おそらく最近急に点が取れなくなったわけではなく、ずっと以前、小学校の高学年頃からすでにその兆候が現れていたケースが多いと思っています。これをさらに突き詰めていくと、幼少期の家庭教育、語彙獲得の働きかけがいかになされてきたか、という、いわゆる生育歴にまで遡らなければなりませんが、ここでは幼児教育について述べるつもりはありませんので、以下「(中)高生の国語」を意識して話を進めます。

さて、国語はあきらめてまったく勉強しなくなってしまった生徒は別にして、勉強したわりに点が取れない教科の筆頭格でもあります。英語の場合、学校で履修する内容に限ればアルファベットの読み書きから始まって、大学入試レベルに到達するまで6年間分です。そのため、どこかで行き詰れば、わからなくなった手前から学習を再スタートして、習熟を確認しながら進めていくことが比較的容易な教科だと言えます。たとえば、中2で点が取れなくなったのであれば、思い切ってbe動詞からやり直す、高校生でも中学英語の総復習からスタートするケースも私の教室では珍しくありません。(成績が悪い生徒に学校の補習のような指導やテスト対策などは一切行っていません。)ところが国語はどうでしょうか。その生徒の国語力は、「生まれてから現在に至るまでの、生活体験や読書習慣なども含めた学習の集大成」とも言えるべきものです。大学入試までの学習期間は英語の3倍、しかも生活のあらゆる場面が学習の場ですから、総時間数は3倍どころではありません。このような長期にわたる学習期間の中で、どこからできなくなったか、どこに原因があるのかを特定するのは非常に困難ですし、また本人もよくわかっていないことが多いものです。結果、どこから何を学習してよいかわからない教科となってしまいます。その点で国語ほど学習する側にも指導する側にも厄介な教科はないわけです。

一方、国語が苦手な生徒は口を揃えて「読解が苦手」と言います。しかし読解問題を解くには、その問題相応以上の語彙力と文章の構造理解がなければなりません。これは英語も同じですが、苦手だからといって(自分にとって)難解な読解問題をどれだけこなしたところで、嫌になるのがオチです。自分の語彙・理解力を大幅に超えたレベルの素材から得るものはほとんどないからです。英語の長文読解が苦手だという高校生に、長文問題ばかりやみくもに解かせてもほとんど実効性がありませんが、国語においてもまたしかりです。「読解力をつけたいから読解問題を解く」というだけの短絡な学習をいくら積み重ねても、期待通りの読解力を身につけ国語の点数をかさ上げすることは、まず無理でしょう。やはり”More haste, less speed.” (急がば回れ)の諺通り、解けるようになるための下地作りを徹底して行うことがまず大事ということです。たとえ高3の今の時期であっても、それが必要な生徒がそれをやらずして、入試本番で高得点できる魔法などありません。

当塾での国語指導の概要については、トップページの「高校生国語生徒募集」をご一読ください。今後も随時、国語関連の記事を追加してまいります。