音読による英語力向上

教室では、小学生から大学生までほぼ例外なく、英文音読または暗唱を個別に必ず行っています。長めの読解問題であっても、それが必要な生徒には、問題の英文を音読させてから設問に当たらせるようにしています。また、宿題で暗記してきた英文を、教室で暗唱する生徒も多くいます。

私の教室では、学習計画を立てる上でも、学習成果の検証を行う上でも、音読(できる力)を、非常に重視しています。暗唱も、目の前に英文がないだけで、声に出す点では音読と同じです。そして私が音読を重視している理由は、それが最もシンプルで精度の高い、理解度の見極めと学力測定の方法と考えられるからです。試験中には問題文も設問も黙読しますが、口に出さなくとも、心の中では音読しています。つまり、音読での読み方は、試験中の読み方そのものということです。そして、その読み方の正確さや速さの差は、そのまま学力の差となって現れます。英語が苦手な生徒は、見落としや誤読が多く、まず満足に読めません。逆に、細かな点にも注意を払い、スラスラ読める生徒で、成績が悪い生徒というのも、ほとんどいません。ですから、学習中(体験学習では教科書レベル)の数十語~100語前後の英文を音読させてみて、その様子を語彙力、文法理解度、英文センスなど、いくつかの観点で観察すれば、およその学力レベルや成長度合いを確認することができるわけです。

以前から書いてきましたように、英語は音と文字のペアで学習すべきものです。中学生でも高校生でも、苦手な生徒の場合は特に、単語にしろ英文にしろ、とにかく声に出して読むことを習慣化する必要があります。これをしていかないと、どこまでが主語かを意識しない、the の読み方に注意しない、複数の s を読み飛ばすなど、いい加減な読み方、散漫な読み方からいつまでたっても抜け出せません。単語にしても、語呂合わせや間違った読み方で覚えてしまい、後々まで間違ったまま、という例は多いものです。ですから、単語を正しい音で覚えることはもちろんのこと、読めるレベルの易しい英文から、声に出して、細部まで完璧に読む練習を繰り返すことが、上達のための第一歩となります。

教室では、これを毎回個別に行います。最初はうまく読めなかった生徒でも、指摘される回数が減ってきたり、指摘されてもすぐに訂正できるようになってくると、読みのレベルや理解度が上がってきていることを、私だけでなく本人が実感するようになります。さらにそれが自信となれば、英語学習そのものに対して貪欲になります。学習の良い循環が生まれるわけです。

このように、教室では英文を声に出して読む訓練に、多くの時間を割いています。これは当然、生徒の英語力を上げるためですが、同時に、「学校や自宅でできないことに時間をかける」という、私の指導方針の一環でもあります。多くの生徒にとって、音読の指導を受ける機会が、普段ほとんどないと推察しているからです。

読みのレベルと学力の相関性の高さは、教室の生徒を見ていても明らかです。正しく読める(音読できる)ようになれば、英語力は必ず向上します。