2015年度第三回英検結果について

1月に実施された今年度第3回英検の最終合否が確定しましたので、当塾生徒の結果についてご紹介いたします。(学年の後ろに※が付してある生徒は英検初受験生です。)

受験級/学年 同級受験回数 一次スコア 合否
5級
小5※ 1 31/50
中1※ 1 49/50
4級
受験者なし
受験級/学年 同級受験回数 一次スコア 合否 二次スコア 合否
3級
中2※ 1 64/65 29/33
準2級
小1 1 51/75 30/33
中1 1 58/75 /33
2級
小6 1 27/75
高1 44/75
準1級
高2 3 73/99 27/38
高2 2 48/99
高2 1 60/99
高2(二次のみ) 28/38

データ総数は少ないですが、当塾の結果をご覧いただいても、高校生の準1級合格がいかにハードルの高い目標であるか、ご想像いただけると思います。(同級を今回受験した4名は、それぞれの高校でトップレベルの生徒たちです。)準1級では、2級までとは比較にならないレベルの語彙力・読解力・リスニング力が要求されることに加え、ライティングの配点が高い(99点中14点)こと、合格最低点も高く設定されている(72~73% あたりがボーダー)上に、二次試験もかなり難物です。ナレーションの難しさは言うに及ばず、後に続く4つの質問の3番目と4番目など、たとえば、

“Is prison the best way for society to treat criminals?” や、

“Should the government help pay university tuition for students from poorer families?

(上記いずれも旺文社刊「英検準1級 二次試験・面接 完全予想問題」より)

のような質問に、理由も含めて短時間(だいたい30秒以内)で答えなければなりません。一般教養や背景知識に加え、社会のさまざまな事象についての問題意識と論理的思考力、その口頭での運用能力が試されるわけです。ただ、これら一般教養や社会問題にかかわる語彙、テーマは大学入試問題に頻繁に出題される特徴でもありますので、英検受験に関わりなく、日頃から意識づけしていく必要を感じています。また、高校在学中の合格を目指すと言っても、高3の6月が最後の受験機会となる生徒が多いですから、その生徒たちは実質的に高2までの英語力で勝負しなければなりません。そこから逆算して、高校在学中に準1級合格を目指す場合は、「高1の秋までに2級取得」がひとつの目安になるかと思います。もちろん、そこまで級相応以上の文法知識や語彙力、読解力(特に速読速解力)を有していること、その検証結果としての2級取得ということです。「受けてはいけません。」とは言いませんが、単に準2級を持っているから次は2級対策を、ということではないのです。なぜなら「傾向と対策」的学習はきちんと力をつけた上で行うからこそ活きますが、その逆、過去問を繰り返し解けば相応の英語力がつくなどということは、そうした生徒を多数見てきた経験からも、ほとんどないからです。実際、準2級と2級のレベル差もかなりありますので、同じような学習の仕方では、何度受けても不合格、ということも十分考えられます。文法理解はおろか、単語や英文の「書き」のトレーニングがまったく放置されてきているケースも多く(現在の英検の問題形式がそのような対策学習を助長している側面もあると思いますが)、先々本人の自信喪失や挫折感、英語学習そのものに対する意欲低下を招く危険性の方が高くなると感じています。こうなると「4技能化」どころの話ではなくなってしまいます。準2級や3級を保有する小中学生が当塾で学習を開始する場合でも、中1レベルの音読や英文の書きから入ることが少なくないのが現状で、それが必要な生徒には、保護者の方にも納得いただいた上で指導しています。また、高校生以下の塾生への英検対策指導は、試験前2~3回の通常枠を使って行っている程度です。

私が英検受験を積極的に勧めるのは、「試験としての歴史が長く、よく練られた問題に、学年・年齢に関わりなく挑戦できる」ということと、「これまで積み重ねてきた英語学習の成果と今後の学習課題が確認できる」ことが主な理由です。うまく活用すれば生徒のモチベーションアップに大きく貢献することは事実ですので、英検はあくまで、生徒がより高い英語力を目指す上で「利用するもの・活用するもの」との認識です。さらに、「準1級」にこだわるのは、それが入試でのアドバンテージにとどまらず、大学入学以降、実社会に出てからも「使える英語力」として駆使でき、活躍の場が広がる可能性が高くなるからに他なりません。バランスのとれた高い英語力を身につけてきた生徒にとっては、レベル的にも大学受験と並行して挑戦しがいのある目標であると言えるでしょう。なお、「使える英語力」は、文系学生よりもむしろ理系学生に求められる能力であることも付け加えておきます。

さて、すでにご存知の方も多いと思いますが、2016年度第一回から、英検の試験内容が変更されます。(詳しくは英検のホームページでご確認ください。

https://www.eiken.or.jp/eiken/exam/2016renewal.html )

とりわけ2級の変更が大きく、レベルにおいても問題構成においても、明らかに準1級に近づく印象です。準2級まで過去問対策のみで通過してきた生徒、特に語彙・文法・語法の力やライティングの練習が十分でない生徒にとっては、2級はますます難関となるでしょう。準1級、1級は言うに及ばずです。このあたりについても、また別の機会に書きたいと思います。